
【猫カフェの猫は、閉店後、お店に置いたままなの?】
取材などで良く聞かれるこの問題。
答えは、【置いたままの店もあるし、自宅に連れ帰る店もある】です。
この質問をする記者さんは、大抵の場合、
【お店に置いたままです】 → 【かわいそう!】
という先入観があるようで。
まあ確かに、猫が大事と言いながら夜は放置して帰るなんて可哀想、と思うのは無理ありません。猫を家族とも思ってるのならば、尚更です。
ところが、世の中そう単純ではありません。
自宅に連れ帰った方が可哀想というケースもあります。ここはひとつ、そんな思いをした猫カフェオーナーに話を伺ってみましょう。ねこのみせオーナー、どうぞ(´・ω・`)

ウチは開店初期、【お猫様をお店に置いておくのは不安だ】ということで猫を自宅に連れ帰っていたんですよ。ところが徒歩5分の距離にあるマンションに移動する間に、猫が鳴くんですね。やだ!こわい!と。そりゃもう、声が枯れそうになるくらい叫ぶこともありました。
猫にとって、外は未知の世界。
あちこちから声はするし、電車の音や車の音が近づいてきます。
お猫様の恐怖、察するに余りありますよ。
しまいにはガタガタ震えるようになりました。
まあ、ウチの店が駅前にあるから仕方ないんですけどね。繁華街通るし。
結局、お猫様が怖がるのは忍びないので、連れ帰るのはやめました。
とはいえ猫は心配なので私達が店に泊まる事に。
ところが職場に2ヶ月も寝泊まりすると、疲労が抜けなくなったんです。

仕方なく自宅で寝る事にしたのですが、意外なことに猫達はケロリとしてます。
朝、お店に行くと駆け寄っては来ますが、「寂しかったよう」というより「キタ━(゚∀゚)━!」という感じ。
そういや独身リーマン・OLも、飼い猫に昼間留守番させてるし、しっかり可愛がってやれば、夜お留守番させても大丈夫と悟りました。

それに、猫をお店常駐にさせて良かった事もあります。
お店でのリラックス度合いが上がること。
【猫は人につかず、家につく】という言葉もある通り、猫は場所を重視します。
慣れた場所なら寛ぎますが、知らない場所に連れて行くと落ち着きません。お店に居ると落ち着かないのでは?と心配してた私達にとって、これは非常に大きなメリットでした。

昼夜ずっと店に居る事により、【お店=俺の部屋】と認識した猫は、たっぷりとリラックスするようになり、お客さんが来ても「良く来たな、まあ座れ」と、大層な態度をとり始めます。おまえ、くつろぎ過ぎだろ、とツッコミ入れたくなるような光景を見た方もたくさんいらっしゃると思います。
いろんな事情で半日お店・半日自宅生活させた事もありますが、やはり24時間お店に居た方が店でリラックスしてます。茶太狼などは私が甘やかして自宅に居る時間を増やしたせいで、お店に居ると若干ピリピリしています。困ったもんだ。

もっとも、この問題も運用次第では何とかなります。
【お店=自宅】間を【隣の部屋】レベルだと猫に錯覚させるのです。移動を車にする、短時間で移動する、といった工夫を施せば、猫は【お店と自宅は、ほとんど同じ建物】と錯覚し、両方を自分の部屋だと認識してくれます。閉店後に自宅に連れ帰るタイプの猫カフェは、そのあたり細心の注意を払っています。
もっとも、【自宅=俺の部屋】【お店=まあ、リビングだな。俺の城じゃねえ】程度の差は出るかもしれません。

という訳で。
猫はお店に置いたままというのは、必ずしもマイナスとは限らないというお話でした。
ちなみに現在、ウチはお店から徒歩1分のところに引っ越したので、毎日1~2猫を自宅に連れ帰ってます。
■鷹好きの、鷹好きによる、鷹好きのためのカフェ「鷹匠茶屋」でごはんしてきた - ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1204/04/news025.html
ミミズク。
したwww